90切りへのロードマップ:ショートゲームとばらつきを減らす

目次
この記事の結論
90切りは、ドライバーの飛距離よりも「グリーン周りで1打を減らすこと」と「番手ごとのばらつきを狭めること」で近づきます。3か月で組むなら、1か月目は100ヤード以内の距離表、2か月目は3パットを減らす練習、3か月目はアイアンの左右の幅を狭めてコースで使う、という順番です。90切りは、パーオンを増やすよりも、ボギーオンからのパーと3パットをしないことで作るほうが現実的です。
89というスコアを分解する
パー72のコースで89は、17オーバーです。全ホールボギーでも90なので、90切りには「パーが1つ以上」と「ダブルボギー以上を最小限にすること」が必要になります。
| 内訳の例 | パー | ボギー | ダブルボギー | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 例1 | 1 | 17 | 0 | 89 |
| 例2 | 3 | 13 | 2 | 89 |
| 例3 | 4 | 11 | 3 | 89 |
ダブルボギーを3回たたくなら、パーが4つ要ります。そのパーの多くは、2打目か3打目でグリーンの近くまで来て、寄せて1パットで取るものです。だから、100ヤード以内と短いパットの練習がスコアに直結します。
100切りまでと何が変わるか
| 項目 | 100切り | 90切り |
|---|---|---|
| 許されるダブルボギー | 9回前後 | 3回前後 |
| パット | 2パットで十分 | 1パットが数回必要 |
| ショットの課題 | 大きなミスを減らす | 番手ごとの左右と縦の幅を狭める |
| 練習の比率(例) | ショット7:ショートゲーム3 | ショット5:ショートゲーム5 |
100切りのころの計画は100切りまでのロードマップにあります。そこで作ったキャリー表があれば、このまま続けられます。始める前に、直近3回のラウンドのスコアカードから、3パットの回数と、100ヤード以内から4打以上かかったホールの数を数えておくと、どの月に力を入れるべきかが分かります(ラウンド後の振り返り)。
1か月目:100ヤード以内の距離表を作る
寄せて1パットを取るには、グリーンまで30〜100ヤードを狙った距離に打てることが前提です。ウェッジ2〜3本と振り幅3段階で距離表を作ります(50〜100ヤードのアプローチ、ウェッジの「時計の針」ドリル)。
| 週 | テーマ | 見る数字 | 合格ライン |
|---|---|---|---|
| 1週目 | PW・AW・SW の振り幅3段階を各10球 | Carry(キャリー)の平均 | 9通りの平均キャリーの表ができる |
| 2週目 | 30・50・70ヤードを狙う | 狙いとの差 | 各距離で±5ヤードに10球中6球 |
| 3週目 | 80・90・100ヤードを狙う | 狙いとの差 | 各距離で±7ヤードに10球中6球 |
| 4週目 | 1球ごとに距離を替える | 狙いとの差 | 15球中10球が±7ヤード以内 |
ウェッジでは、Launch Angle(打ち出し角)とBack Spin(バックスピン)も見ておくと、同じ距離でも高く止める球か、低く転がす球かが分かります(高く上げて止めるアプローチ)。AW・SW は AIトレーナーの解析対象ではないので、ここは計測器の数字が頼りです。
2か月目:3パットをなくす
最初に正直に書くと、シミュレーターのパット練習には限界があります。ボールは実際に転がしますが、長い距離のグリーンの再現や、足で感じる傾斜は本物とちがいます。室内では、ストロークのテンポと短い距離、傾斜の読み方を練習し、長い距離感はコースの練習グリーンで補います(シミュレーターのパター練習でできること・できないこと)。
| 週 | テーマ | 合格ライン |
|---|---|---|
| 5週目 | 1.5メートルのルーティンを決める | 1.5メートルを10球中8球 |
| 6週目 | 振り幅とテンポを揃える | 同じ振り幅で打った5球の止まった位置の差が50センチ以内 |
| 7週目 | GAMEDAY のヒートマップで傾斜を読む | 曲がる方向の予想が、打った結果と10回中8回合う |
| 8週目 | GSPro で9ホール、OKパットは短めに | 3パットが0〜1回 |
GAMEDAY では、グリーンの傾斜がヒートマップ(赤=高い・青=低い)で、速さがスティンプ値で表示されます。傾斜と速さを同時に見られるので、読み方を覚える練習に向いています(グリーンの傾斜を読む)。OKパットの距離を短く設定するのは、2パット目を自分で入れる練習にするためです(1.5メートルを外さないためのルーティン)。
長い距離は、ラウンドの日にコースの練習グリーンで補います。スタート前に10メートル前後を5球打ち、カップの周り1メートル以内に3球止まれば、その日の速さはつかめています。止まらなければ、その日は「ロングパットは寄せるだけ」と決めてスタートします(ロングパットの距離感)。
3か月目:ばらつきを狭めてコースで使う
3か月目は、ショットの左右の幅を狭めます。平均が真っ直ぐでも、幅が広ければグリーンを外します(アイアンの左右のブレを減らす練習)。
| 週 | テーマ | 見る数字 | 合格ライン |
|---|---|---|---|
| 9週目 | 7番の向きを揃える | Face Angle(フェース角)の幅 | 10球の最大と最小の差が4度以内 |
| 10週目 | 曲がりを揃える | Face to Pathの幅 | 10球中8球が −3〜+3度 |
| 11週目 | パー3を GSPro で回る | 結果 | パー3を6回打って、グリーンかグリーンの近く(20ヤード以内)に5回 |
| 12週目 | GSPro で9ホールを2回 | スコア | 2回とも44以下 |
パー3の考え方はパー3のティーショットにあります。44は89の半分に近い数字ですが、室内は打席が平らで、芝やラフの抵抗も本物とはちがいます。室内の44を目安にしつつ、本番のスコアカードで答え合わせをしてください。
1回55分の配分(月ごと)
| 時間 | 1か月目 | 2か月目 | 3か月目 |
|---|---|---|---|
| 0〜10分 | ウォームアップ 15球 | ウォームアップ 15球 | ウォームアップ 15球 |
| 10〜35分 | ウェッジの距離表 30球 | パット 20分、ウェッジ 10球 | 7番の向きと曲がり 25球 |
| 35〜53分 | 番手を替える 15球 | GSPro で数ホール(パット中心) | GSPro のパー3か9ホール |
| 53〜55分 | 記録 | 記録 | 記録 |
週2回通えるなら、1回をこの表どおりに、もう1回をその月の苦手な部分だけに使います。週1回なら、1つの「週」を2週間に延ばしてください。
3か月の間、毎回記録する3つの数字
月ごとのテーマが変わっても、次の3つは毎回同じ条件で記録します。3か月を通して並べると、どこが伸びてどこが止まっているかが見えます。
| 記録する数字 | 条件 | 3か月後の目標(例) |
|---|---|---|
| 50ヤードのキャリーの幅 | AW か SW で10球 | 最大と最小の差が10ヤード以内 |
| 1.5メートルの成功数 | 10球 | 8球以上 |
| 7番の Face to Path の幅 | ウォームアップ後の10球 | 最大と最小の差が6度以内 |
よくある失敗
- 100を切ったからと、ドライバーの飛距離を伸ばす練習に戻る
- ウェッジの距離をフルショットでしか知らない
- パット練習を室内だけで済ませ、長い距離感をコースで確かめない
- 3か月目に GSPro のスコアだけを追い、OKパットの距離を長くしてしまう
- 平均の数字だけを見て、ばらつきを記録しない(ベストショットより「ばらつき」を見る)
よくある質問
Q. 90切りにドライバーの飛距離は必要ですか?
あるに越したことはありませんが、優先順位は高くありません。上の内訳のとおり、90切りに必要なのはパーを数個取ることと、ダブルボギーを減らすことです。ドライバーは、飛距離より OB にならない幅を保つことを優先してください(ティーショットは「広い側」を狙う)。
Q. 室内のパット練習だけで3パットは減りますか?
短い距離のストロークとテンポ、傾斜の読み方は室内で練習できます。一方で、長いパットの距離感は、室内だけでは身につきにくい部分です。ラウンドの前にコースの練習グリーンで長い距離を数球打ち、その日の速さを確かめる習慣を合わせてください。
Q. 何か月くらいで90を切れますか?
個人差が大きく、分かりません。この計画は、3か月で一通りの練習を回す順番の例です。どの月の合格ラインに届かないかで自分に足りない部分が分かるので、届かなかった月だけをもう一度繰り返す使い方をおすすめします。
この練習に必要な環境
この記事のとおりに練習するには、次の環境が必要です。
- ボールとクラブの両方を測る計測器初速・打ち出し角・スピンに加えて、フェースの向き・軌道・入射角まで測れること(例:UNEEKOR EYE XO2)
- コースを再現するシミュレーションソフト本番と同じ流れでラウンドし、狙いと番手選びを練習できること(例:GSPro)
- グリーンの傾斜やライの影響を表示できるソフト傾斜のヒートマップやライによる初速の変化が見えること(例:GAMEDAY)
- 決まった時間に通える予約の仕組み練習は続けてこそ。空き状況を見て予約し、無人でも入室できる仕組みがあると通いやすくなります
- 人目を気にせず集中できる貸切の打席1球ごとに数字を確かめ、試し、記録するには、自分のペースで使える空間が要ります
この練習ができる場所
運営元の施設 Golph.club Suminoe北加賀屋駅 徒歩6分・Uneekor EYE XO2・AIトレーナー・GSPro
ヒャクギリの運営会社(株式会社田中大介)が運営している施設です。
このレッスンを、あなたの施設で
計測器・シミュレーションソフト・予約と無人入室の仕組みまで、Golph.club Suminoe で実際に運用している構成の導入をご相談いただけます。
導入について見るこの記事は ヒャクギリ編集部(株式会社田中大介)が、Golph.club Suminoe の設備(UNEEKOR EYE XO2・AIトレーナー・GSPro)での練習を前提にまとめました。Golph.club Suminoe は株式会社田中大介が運営している施設です。数値の目安には個人差があります。痛みがあるときは練習を中止し、専門家に相談してください。