行く前に予習する:GSPro で本番のコースを回るメリット

この記事の結論
コースの予習は、上手に打つ練習ではなく「どのホールで、何を持って、どこへ打つか」を先に決めておく練習です。GSPro の2,400以上の収録コースから、行く予定のコースか似たタイプのコースを選び、自分のキャリー表と左右の幅をもとに作戦メモを作ります。当日は風・傾斜・芝の状態を確かめて微調整するだけなので、迷いが減り、ミスの連鎖を防ぎやすくなります。ただし打席は平らで風も体感できないため、予習で決めるのは「狙いと番手の候補」までにとどめます。
予習でスコアが変わる理由
初めてのコースでは、技術とは別に、判断の迷いで打数がかさむ場面があります。
- ティーに立ってから、ドライバーかユーティリティかを迷う
- ドッグレッグ(途中で曲がるホール)の曲がり角まで届くのか分からず、突き抜けてしまう
- 見えていなかった池やバンカーに、ちょうど届いてしまう
- 2打目で中途半端な距離が残り、苦手な距離から打つことになる
予習では、このうち「事前に決められること」を先に片付け、当日にしか分からないことは当日に回します。
| 事前に決められること | 当日に確かめること |
|---|---|
| ティーショットの狙い(左右どちらが安全か) | 風の向きと強さ |
| ドライバーを持たないホール | 芝の状態と、ランの出方 |
| 2打目の残り距離と番手の候補 | 足元の傾斜 |
| 避けるハザード(OB・池・バンカー)の位置 | グリーンの速さ |
| パー3の番手の候補 | その日の体の調子 |
コースの選び方
収録コースから、行く予定のコースか似たタイプのコースを選びます。同じコースが見つからなくても、似たタイプで十分に予習になります。予約したコースの公式サイトにあるコース図を手元に置き、次の点が近いコースを探しましょう。
| 比べる点 | 見るところ |
|---|---|
| 全長 | 当日使うティーからの合計ヤード |
| 地形 | 林間・丘陵・河川敷など。打ち上げ・打ち下ろしの多さ |
| フェアウェイの広さ | 林やOBが近いか、隣のホールと並んでいるか |
| ハザード | 池が多いか、グリーン周りのバンカーが多いか |
| パーの並び | パー5とパー3の数、長いパー4が続くか |
ティーは、当日使う予定のティーと全長が近いものを選びます。短いティーで予習すると、番手の感覚がずれます。
シミュレーターで確かめる
予習の前に、作戦の材料になる自分の数字を揃えておきます。番手ごとに10球打ち、平均だけでなく「短い側」と「左右の幅」も記録しておくと、作戦の精度が上がります。表の作り方は自分だけの番手別キャリー表の作り方にまとめています。
| 数値 | 予習での使い方 | 記録のしかた(例) |
|---|---|---|
| Carry | ハザードまで届くか、越えられるか | 10球の平均と、短いほうから2番目の数字 |
| 左右の幅(画面の着弾点) | 狙いを左右どちらに寄せるか | 一番左と一番右の差(例:40ヤード) |
| Face Angle | 打ち出しがどちらに出やすいか | 10球の平均がプラスかマイナスか |
| Spin Axis | 球がどちらへ曲がりやすいか(持ち球) | 傾きの向きと、大きく傾いた球の数 |
番手を決めるときはトータルではなくキャリーで考えます。ランは芝や季節で変わるためです(キャリーとトータルの違い)。
作戦メモの例
作戦メモは、1ホールにつき「ティー」「2打目」「注意」の3つが書いてあれば十分です。例として3ホール分を示します(例:ドライバーのキャリー 190ヤード、ユーティリティ 160ヤード、7番アイアン 130ヤードの人)。
| ホール(例) | ティーの番手と狙い | 2打目の候補 | 注意すること |
|---|---|---|---|
| パー4・340ヤード、右がOB | UT、フェアウェイの左半分 | 7I でグリーン手前まで | 右に散る球が出たら次もUT |
| パー3・140ヤード、手前が池 | 短い側でも池を越える番手 | なし | 奥に外れても池よりは打ちやすい |
| パー5・470ヤード、左ドッグレッグ | ドライバー、曲がり角の右側 | UT で残り80ヤードへ | 曲がり角を越えると林。届かない番手で刻む |
ポイントは、作戦を「ナイスショットのとき」ではなく「いつもの散らばり」で立てることです。左右の幅が右に偏る人なら、右にOBがあるホールは最初から幅の狭いクラブを書いておきます。
予習でできないこと
シミュレーターの予習には限界があります。できないことを知っておくと、当日に何を確かめればよいかがはっきりします。
| 予習の限界 | 当日の補い方 |
|---|---|
| 打席は平らで、足元の傾斜を体で感じられない | 構えたときの傾きを確かめ、番手を上げるか振り幅を小さくする |
| 風を体で感じられない | 木の揺れや旗の向きを見て、番手と狙いを調整する |
| 芝やランの出方は実際と違う | 番手はキャリーで決め、ランはおまけと考える |
| 長いパットの再現には限界がある | スタート前の練習グリーンで、その日の速さを確かめる |
練習ドリル
ドリル1:作戦メモを作りながら回る
- GSPro の LOCAL MATCH で、選んだコースを9ホールに設定します
- ティーに立ったら、打つ前に「番手」「狙う側」「避けるもの」をメモします(例:UT、フェアウェイ左半分、右のOB)
- マリガンは使わず、1球で打ちます
- 2打目も同じように、打つ前に番手と狙いを書きます
- 9ホール終わったら、「作戦どおりに打てたか」と「作戦そのものが良かったか」を分けて見直します
合格ライン: 作戦どおりの番手と狙いで打てたホールが9ホール中7ホール以上。罰打は9ホールで1回以下。
ドリル2:作戦が外れたホールだけ打ち直す
- ドリル1で罰打や大きなミスが出たホールを1〜3つ選びます
- PRACTICE のコース練習でそのホールを選び、ティーショットを5球打ちます
- 作戦を1つだけ変えます(番手を下げる、狙いを左右どちらかに寄せる、など)
- 変えた作戦で、もう一度5球打ちます
合格ライン: 変えた作戦で、5球中4球以上が「次の1打を普通に打てる場所」に止まること。ここで決まった作戦を最終版にします。
ドリル3:1ホール1行のカードにまとめる
- 回ったホールの作戦を、1ホール1行にまとめます
- 書くのは「ティーの番手」「狙う側」「2打目の番手の候補」の3つだけです
- 当日の朝に1分で読み返せる量か確かめます
合格ライン: 18ホール分がカード1枚に収まること。書き込みが多すぎると、当日は読み返せません。
よくある失敗
- 予習のスコアで調子を判断してしまう(予習の目的は作戦づくりです)
- 画面のトータル距離で番手を決め、当日ランが出ずに届かない
- うまくいかなかったホールでも、ドライバーにこだわり続ける
- グリーンの細かい傾斜まで覚えようとする(実際のグリーンの状態は当日まで分かりません)
- 当日の風や傾斜を無視して、作戦メモどおりに打とうとする
練習メニューの例
55分で予習する場合の時間割です。9ホールを回りきれないときは、作戦を立てにくいホール(OBが近い・池がある・ドッグレッグ)を優先します。
| 時間 | 内容 | ねらい |
|---|---|---|
| 0〜10分 | ウォームアップ(短い番手から) | 体を温め、当日の調子を知る |
| 10〜20分 | ティーで使う番手を各5球 | キャリーと左右の幅を確かめる |
| 20〜45分 | LOCAL MATCH 9ホール(ドリル1) | 作戦メモを作りながら回る |
| 45〜55分 | 外れたホールの打ち直し(ドリル2) | 作戦を1つ直して確定する |
1打ごとにメモを書くので、周りを気にせず自分のペースで回れる環境が向いています。Golph.club Suminoe の打席は1組貸切なので、作戦を声に出して確かめながら回れます。
よくある質問
Q. 行く予定のコースが収録されていないときは?
似たタイプのコースで予習して問題ありません。身につけたいのはホールの形そのものより、「OBが近いホールで何を持つか」「長いパー4をどう3打で運ぶか」という判断の型です。全長と地形が近いコースを選べば、番手の組み立てはそのまま使えます。
Q. 何回くらい予習すればいいですか?
作戦メモを作る1回と、外れたホールを直す1回の、合わせて2回あると安心です。同じコースを何度も回ってスコアを上げることより、作戦が当日も使える形になっているかを優先しましょう。
Q. 予習したのに当日うまくいかなかったら?
作戦が悪かったのか、作戦どおりに打てなかったのかを分けて振り返ります。作戦が悪かったなら次の予習で見直し、打てなかったなら次の練習のテーマにします。振り返りの方法はラウンド後の振り返りを参考にしてください。
この練習に必要な環境
この記事のとおりに練習するには、次の環境が必要です。
- コースを再現するシミュレーションソフト本番と同じ流れでラウンドし、狙いと番手選びを練習できること(例:GSPro)
- ボールとクラブの両方を測る計測器初速・打ち出し角・スピンに加えて、フェースの向き・軌道・入射角まで測れること(例:UNEEKOR EYE XO2)
- 人目を気にせず集中できる貸切の打席1球ごとに数字を確かめ、試し、記録するには、自分のペースで使える空間が要ります
- 決まった時間に通える予約の仕組み練習は続けてこそ。空き状況を見て予約し、無人でも入室できる仕組みがあると通いやすくなります
この練習ができる場所
運営元の施設 Golph.club Suminoe北加賀屋駅 徒歩6分・Uneekor EYE XO2・AIトレーナー・GSPro
ヒャクギリの運営会社(株式会社田中大介)が運営している施設です。
このレッスンを、あなたの施設で
計測器・シミュレーションソフト・予約と無人入室の仕組みまで、Golph.club Suminoe で実際に運用している構成の導入をご相談いただけます。
導入について見るこの記事は ヒャクギリ編集部(株式会社田中大介)が、Golph.club Suminoe の設備(UNEEKOR EYE XO2・AIトレーナー・GSPro)での練習を前提にまとめました。Golph.club Suminoe は株式会社田中大介が運営している施設です。数値の目安には個人差があります。痛みがあるときは練習を中止し、専門家に相談してください。